declare 命令は、あるコードブロックの中に
実効命令をセットするために使用されます。declare
の文法は他の制御構造と似ています。
命令の箇所で、セットされた
declareブロックの挙動を指定することが出来ます。
現在のところ、使用できる命令はticksの
一つだけです。(
ticksに関しては以下を参照してください)
declareブロックの文
の実行のされ方や実行時にどのような作用が起こるかについては
命令に何が指定されたかに依存します。
declare構造はグローバルスコープしても使用され、
それはそれ以降のコード上の全てにおいて影響します。
tickとはdeclareブロックの実行中にパーサが
N個の低レベル命令を実行するごとに
発生するイベントのことです。Nの値は
declareブロックの命令の箇所で
ticks=Nのように
指定します。
tickごとに発生させるイベントはregister_tick_function()
を使用して指定します。詳細は以下の例を参照してください。1回のtickで
複数のイベントが起こり得ることに注意してください。
例 16-3. PHPのコードの一部をプロファイルする
<pre> <?php // 呼び出されるとその時間を記録する関数 function profile ($dump = FALSE) { static $profile;
// 格納されたプロファイルを返し、その値を削除する if ($dump) { $temp = $profile; unset($profile); return $temp; }
$profile[] = microtime(); }
// tickハンドラの設定 register_tick_function("profile");
// declareブロックの前で初期化しておく profile ();
// 2命令ごとにtickを投げるように設定しブロックを実行する declare (ticks=2) { for ($x = 1; $x < 50; ++$x) { echo similar_text (md5($x), md5($x*$x)), "<br />"; } }
// プロファイラに格納されたデータを表示する print_r (profile(TRUE)); ?> </pre>
|
|
この例では、'declare'ブロックのコード中で2個の低レベル
命令が実行されるごとにその時間を記録してプロファイルを
行っています。この情報はコードのあるセクションの中で
遅い箇所を探すのに使用できます。この処理は他の手法でも
使用できます。ticksを使用することで実装が簡単になる
場合が多々あるのです。
ticksはデバッグ、単純なマルチタスク処理、バックグラウンドI/Oや
その他多くの処理を実装するのに便利です。
register_tick_function()と
unregister_tick_function()も参照してください。