msg_receive() は、指定した queue から指定した desiredmsgtype の最初の メッセージを受信します。 受信したメッセージの型が msgtype に保存されます。 読み込むメッセージの最大サイズは maxsize で指定します。もしキューにあるメッセージのサイズがこれより大きい場合、 (以下で説明する flags が設定されていない限り) この関数は失敗します。エラーが発生しなければ、 受信したメッセージは message に保存されます。 エラーが発生した場合は、オプションの errorcode にシステムの errno 値が設定されます。これはエラーの原因を特定するために 有用です。
desiredmsgtype が 0 の場合、キューの先頭にある メッセージが返されます。desiredmsgtype が 0 より大きな値の場合、その型のメッセージのうち一番最初にあるものが 返されます。desiredmsgtype が 0 より小さな値の 場合、desiredmsgtype の絶対値と同じかそれより 小さい型のメッセージのうち一番最初にあるものが返されます。 条件を満たすメッセージがない場合は、条件を満たすメッセージがキューに 投入されるまで待ち続けます。パラメータ flags に MSG_IPC_NOWAIT を指定することで、 ブロックモードではなくすることが可能です。
unserialize のデフォルト値は TRUE です。 このパラメータが TRUE に設定されている場合、メッセージは セッションモジュールと同様の方法でシリアライズされているものと みなされます。メッセージは元の状態に復元されたうえでスクリプトに 返されます。これにより、配列やオブジェクト構造体のような複雑な 形式のデータを他の PHP スクリプトから簡単に受信することが可能となります。 また、もし WDDX シリアライザを使用しているなら、あらゆる WDDX 互換のソースからデータを受け取ることが可能となります。 unserialize が FALSE の場合、メッセージは バイナリセーフな文字列として返されます。
オプションの flags により、低レベルの msgrcv システムコールにフラグを渡すことが可能です。デフォルト値は 0 ですが、以下の値のうちのいくつかを(値を足すかあるいは論理和ととることで) 指定することが可能です。
表 1. msg_receive のフラグの値
MSG_IPC_NOWAIT | desiredmsgtype を満たすメッセージが 存在しない場合に、待ち続けずにすぐに結果を返します。 関数は失敗し、ENOMSG に対応する整数値を返します。 |
MSG_EXCEPT | このフラグを正の desiredmsgtype と組み合わせて使用すると、この関数は desiredmsgtype 以外の型をもつ 最初のメッセージを受信するようになります。 |
MSG_NOERROR | このフラグを設定しておくと、メッセージが maxsize より大きい場合に そのメッセージを maxsize までに切り詰め、 エラーを返しません。 |
処理が正常に完了すると、メッセージキューデータ構造体は以下のように更新されます。 msg_lrpid には呼び出し元のプロセス ID が 設定され、msg_qnum が 1 減少し、 msg_rtime が現在の時刻に設定されます。
msg_receive() は、成功した場合に TRUE、 失敗した場合に FALSE を返します。関数が失敗した場合、オプションの errorcode にシステムの errno 値が設定されます。
msg_remove_queue()、 msg_send()、 msg_stat_queue() および msg_set_queue() も参照ください。