姉歯元建築士・木村元社長・藤田社長ら、8人を逮捕

耐震強度偽装事件で、警視庁、神奈川県警、千葉両県警の合同捜査本部は、元1級建築士・姉歯秀次(48)、木村建設の元社長・木村盛好(74)、指定確認検査機関イーホームズ社長・藤田東吾(44)など、容疑者計8人を逮捕した。

姉歯容疑者は建築士の名義を貸した同法違反ほう助の疑い。

木村建設の木村容疑者、東京支店長篠塚明(45)、元専務森下三男(51)、元常務橋本正博(48)の各容疑者は粉飾決済による建設業法違反の疑い。

藤田容疑者とイーホームズ元監査役の司法書士・岸本光司容疑者(66)、架空の増資によって資本金を水増しした電磁的公正証書原本不実記録などの容疑で逮捕された。

姉歯元建築士の妻が死亡

2006年3月29日午前5時35分ごろ、千葉県市川市富浜のマンション駐車場で、女性が血を流して倒れているのを住民が発見。警察と救急に通報した。警察の調べによると、倒れていた女性は姉歯秀次・元1級建築士の妻(49歳)。全身を強く打っており、約1時間半後に死亡。

マンションの最上階である7階通路の手すりには、妻が手や足で触れたとみられる痕跡があるとのこと。警察は、手すりを越えて飛び降り自殺を図った可能性が高いとみて調べている。 遺書は発見されていない。

■参考記事(2006/02/02 読売新聞)

姉歯元建築士の妻を本紙が直撃
「秀次はいつ帰ってくるか どこにいるかも分かりません」

耐震強度偽装問題で、構造計算書を偽装した、姉歯秀次元1級建築士(48)の妻と見られる女性が2日、スポーツ報知の直撃取材に答えた。千葉・市川市の姉歯氏の自宅に出入りしていた女性は「私が姉歯です」と明かした上で、「秀次はいません。いつ帰ってくるか、どこにいるかも分かりません」とつぶやいた。その後は疲れた様子で「もうお話しすることはありませんから…」とだけ話し、家の中に消えた。

最近、この女性と接したという近隣住民は「(夫が帰ってこないので)疲れているのでしょう」と言う。姉歯氏は事件発覚当初、自宅前で取材に応じるなどしていたが、その後は「怖くて外に出られない」などとして行方をくらました。昨年12月15日、衆院国交委の証人喚問には出席したものの、それ以後は“所在不明”に。普段はホテルなどを転々としているとされている。近日中にも立件と見られる“キーマン”の目撃証言は現在、皆無の状況になっている。

http://www.yomiuri.co.jp/hochi/news/feb/o20060202_30.htm

偽装建物の「解体マニュアル」

2006年1月12日
国土交通省が偽装建物の「解体マニュアル」作りを進めている。耐震強度が偽装されたマンションやホテルの解体・検証のために、警視庁などの合同捜査本部が要請したとのこと。

警察には建物を解体した経験はない。建物に数え切れないほどある柱や梁をどのように検査をすれば良いのか、警察には経験が無い。そこで、建物を隅々まで検査するのではなく、検証のポイントとなる柱や梁(はり)などの検査の重点ポイントをマニュアル化する。建物の一部を抜き出して強度などを調べる「コア抜き」など、手抜き工事摘発のためのテクニックなども盛り込む予定。